弁護士ってこんな仕事
社会のいろんな法律をしっかり学び、正しく使う「法律の専門家」です。「言葉(弁)でなにかをまもる(護)」のが仕事です。「なにか」とは、人権。その人の自由、財産、安全といった、すべての人に平等に与えられた、他の人が奪えないものを、護ります。さまざまなトラブルの解決や、事件・事故を未然に防ぐ活動を通して、日々、人権と向き合っています。
小学校~中学校時代の過ごし方
小学生のころからまじめで勉強好きで、きれい好きで、運動が苦手で、正義感は強い女の子でした。とにかく本を読むのが好きで、自分で調べてまとめるという作業も時間を忘れて夢中になりました。また学校では、学級委員やクラスリーダーなど、みんなをまとめる役を進んで担(にな)っていました。このとき、クラスの友だちや、学年の違う人たち一人ひとりに、それぞれいろいろな考えがあるんだなって実感しました。わたしが「正しい」と思ったことでも、その人によって考え方が違う。その人の気持ちや意見に耳を傾けて、みんなの思いをまとめる・調整するという体験が、いまの弁護士という仕事につながっているのかもしれません。
夢を持ったきっかけ
弁護士をめざそうと思ったきっかけは、中学3年生の終わりごろ。仲良しだった友だちが、正しくない行動、非行に走り始め、他校の生徒とけんかするようになりました。わたしはその友だちに声をかけられないまま中学校を卒業。その子に対してなにもできなかったことが悔しかったことを覚えています。そのころ、女性弁護士の大平光代さんの本「だから、あなたも生きぬいて」を読んで、弁護士になろうと決めました。
夢をかなえるための
壁の乗り越え方
弁護士への道は、簡単ではないと思っていましたが、「中学生のときの悔しい気持ちを絶対に忘れない」という思いで、まず自己分析から始めました。これまでの経験や考えを整理し、自分の特徴や長所・短所を知って、得意な教科で勝負しようと考えました。なので、「弁護士になるためにはどんな力が求められるか」をずっと調べていました。高いハードルを乗り越えられたのは、中学生のときに感じた「できない自分が悔しい」という強い思いがあったからだと思います。
夢につながった
小学校・中学校時代の準備
友だちの非行を止められなかったという経験が、将来的に弁護士になって、子どもの人権に関わる仕事をする原動力になりました。非行に走る子どもたちを助けるための委員会にも所属しています。現在、自分が活動している内容を多くの人たちに知ってもらえたら幸せです。だからこそ、どんどん表に出していくような活動をしていきたいと考えています。
大人になった今でも
大事にしている考え方
例えば毎日ふと感じる「やりたいこと」「なりたい自分」「いいたいこと」「悔しかったこと」を、絶対に忘れないために、日記をつけることが大事だと考えています。ノートに書き記すことで、そうした思いを強くキープできる。そうして「将来の自分」や「夢」に向けてがんばってみてほしい。もし前進できなくても、「目の前にある課題にがんばって取り組めば、次の自分にバトンを渡せる」「いまやっていることが未来につながるんだ」と思えるようになります。わたしは思いを書き記すことを、いまも続けています。