医師ってこんな仕事
患者さんを診断し病気を治す仕事のほか、複数の治療法をわかりやすく提案し、患者さんに選んでもらうという仕事もあります。また「美しく生きる」をテーマに、健康や美容へのサポートやアドバイスも行う「健康と美容のパートナー」という役目も担っています。
小学校~中学校時代の過ごし方
宮古島という小さな島で過ごした小学校時代は、都会と違ってテレビ番組も極端に少なく、野山をかけて遊んでいましたね。本や絵本を読むのが好きで、主人公のヒーローになりきって遊んでいました。この頃から「誰かの役に立ちたい」「誰かを救ってあげられるヒーローになりたい」と思いながら、「自分だったらこう変身して、こうやって助けてあげたい」なんて想像しながら、過ごしていました。その後、島を出て都会の中学校を受験するはずだったのを、「島の友だちと離ればなれになりたくない」という思いから、地元・宮古島の中学校へ進みました。だから、高校は島を離れて受験すると両親と約束して、島内の中学校に進んだ分、勉強をおろそかにしないと決めて、遊びも勉強も一生懸命にやりました。
夢を持ったきっかけ
小学生のころ、母が法学部の通信教育を受けながら弁護士を目指している姿を見て過ごしていました。夜遅くまで分厚い本を読んで勉強している姿に「かっこいいな」「わたしも弁護士を目指したいな」と思っていました。その後、中学3年のときに子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)という大病を患ったことで、医学に興味を持ち始めました。小学生のころヒーローにあこがれていた自分は、この時から医者というヒーローを目指すことになります。「金品は盗まれるかもしれないけど、知識は盗まれない」という父からの助言をもらったことも、高校生で「医師になる」と決めたきっかけになりました。
夢をかなえるための
壁の乗り越え方
まず、医師になるまでにはものすごく険しい道のりがあります。医師を目指してすぐに、「ひとの何倍も勉強しなければ、医師になるという夢に近づけない」と痛感しました。でも、あきらめようとしたり、投げ出すことはありませんでした。中高生のころは“根拠のない自信”があって、「がんばれば医師になれる。きっと大丈夫」と言い聞かせていましたね。「がんばったら、その先に“別の何か”が見えてくるんじゃないか」とも思うようになりました。
夢につながった
小学校・中学校時代の準備
自分を信じて、何にでも取り組んできたことですね。それがいまの自分にも活きています。やりたいことがあれば、「やっぱり無理だ」と思わず、続けていれば「その先に何か発見や気づきがあるんじゃないか」という気持ちは、中高生の頃から変わっていません。小中高生のころは、「できない」が当たり前です。だから、今がんばっている人は必ず人生のプラスになる。失敗して自信を失っている人は、「今がチャンス!」と思って、もう一回、自分を見つめ直してみてください。「失敗は成功のもと」ですし、「知識は盗まれない」のですから、自信をもって何でも取り組んでほしいです。
大人になった今でも
大事にしている考え方
今も子どもの頃も大事にしているのは「好奇心を持つこと」です。「なりたい自分」や「やりたいこと」がある人は、そのためにいろいろと調べたり、試してみて、自分にぴったりな「得意なこと」「好きなこと」を見つけてほしいです。とにかく、自分の好奇心が向く方向に、一歩を踏み出してほしいです。今感じている「あれやりたい!」「こうしたい!」という気持ちを大事にして、どうすれば実現できるかを考えて、動き出してみる。「根拠のない自信」も大事。やってみて失敗しても、その先に何かが見つかるはずです。